教育制度


アメリカの教育制度は州や学校区ごとに異なります。カリフォルニア州では6歳から18歳までが義務教育期間として定められており、9月1日までに6歳になっていたら義務教育を受けることができます。公立校に進学すると、義務教育期間の授業料は基本的に無料です。


日米の教育制度の違い

就学制度は日本のように国で定められておらず、州や学校区により異なります。日本と同様の制度である小学校6年間、中学校3年間、高校3年間の「6・3・3制度」のほか「5・3・4制度」、「6・6制度」、「6・2・4制度」などが存在します。そのため全国的に統一した考え方ができるように、キンダーガーデンを含めて、12年生までの教育期間を「K-12」呼び、学年は1年生から12年生まで通しで呼んでいます。カリフォルニア州では、「6歳から18歳まで義務教育を受けること」というように、義務教育を受ける期間が決まっていて、9月1日までに6歳になっていたら義務教育が始まります。エレメンタリースクールからスタートすることが多いですが、キンダーからスタートすることも可能です。日本のように一律ではなく、子どもの成長に合わせて、ゆっくりと教育をすることも、逆にどんどん飛び級して出来る子を伸ばすという制度もあり、子どもの発育状況や語学力などを考慮して、学校と相談できるのが、アメリカの特徴です。


学校区について

公立校に通う場合には、住んでいる場所によって通う学校が決まりますので、どこに住んでいるのかということが重要になります。自分の家が、どの学校区に属しているのかを調べる必要があります。市の境界と学校区の境界は、必ずしも同じではなく、変更になることもありますので、最新の情報をWEBサイトなどで確認する必要があります。

ロサンゼルス・ユニファイド・スクール・ディストリクト ... www.home.lausd.net
トーランス・ユニファイド・スクール・ディストリクト ... www.tusd.org
アーバイン・ユニファイド・スクール・ディストリクト ... www.iusd.org

学区のWEBサイトにたどり着いたら、「学校検索 (Find a school)」などの機能を探して、住所をいれると、学校が表示されます。必ずしも住まいから一番近い学校になるということではないので注意が必要です。学校の評判やランクを知りたい場合には、学校の情報をまとめたウェブサイトから確認できます。

Great Schools ... www.greatschools.org
Education.com  ... www.education.com
School Digger ... www.schooldigger.com
 

転校・越境入学について

何らかの事情で、通学する学校を、住んでいる地域で指定される以外の学校に変更した場合には、学校区にリクエストを出せば可能になることもあります。基本的には、秋の新学期のタイミングで、募集人数以上の応募があれば、抽選になります。自分の学校区にInterdistrict Permitの発行を依頼し、希望の学校区へ提出することになります。

 

公立と私立の違い

■ 公立校

公立校には学齢期の生徒を無料で教育する義務があり、キンダーガーデンから高校までの間は、進学のための受験がありません。教育レベルが学校区により大きく異なるため、子どもを持つ家庭にとって学校区は住居を決めるうえでの重要なポイントの1つとなる。学校区は標準学力テスト(Stanford 9、SATなど)の結果や大学進学率、高校中退者の人数、生徒1人あたりの教育予算など、さまざまな角度から判断することをお勧めします。英語が不安がある場合、その学校区のESL制度も把握しておく必要があります。たいていの場合、入学初日に英語力テストを受け、どのレベルのESLに編入するかが決まります。小学校では1日1~2時間、中学・高校では1日3~4時間のESLの授業を受けます。体育や数学などはネイティブと同じクラスに、歴史・政治など語学力が要求される科目はESLの生徒専用のクラスに編入となる場合が多いです。これらの情報は各州の教育省、図書館やインターネットから無料で入手することができます。

■ 私立校

私立校は授業料や寄付金などのプライベート・ファンドにより運営されているため、公的な制約が最小限に抑えられています。そのため、勉強内容(カリキュラム)やクラブ活動などを含む教育方針は、各学校により定められています。また、公立校と違い、英語を母国語としない生徒にESLクラスなどの英語補助教育を提供する義務はありません。私立校にはさまざまな種類がありますが、おおまかにPreparatory Schoolと呼ばれる進学校と、宗教が関連しているParochial Schoolの2つに分類できます。そのほかにも芸術や技術などの特別な分野に重点を置いた学校、性別により区分された学校などがあります。日本の進学校にあたるPreparatory Schoolは「プレップ・スクール」の愛称で知られており、これらの学生はアイビー・リーグなどの名門大学を目指しています。そのために高校からこのような学校に通う生徒も少なくありません。Parochial Schoolは、ローマン・カトリックやユダヤ教、イスラム教など、宗教が関連している学校のことを指します。カリキュラムには宗教教育や儀式などが組み込まれている場合があります。入学希望者がその学校に関連している宗教の信者でなくとも生徒を受け入れてくれる場合もあります。

  ■ 入学手続き
   学校区所定のEnrollment Centerで入学手続きをしますが、
   学校の事務局で手続きできる場合も多いです。

  ■ 必要書類 
  入学する子どもの保護者であることの証明:運転免許証やパスポートなど。
  現住所の証明:電気、ガス、電話の請求書、運転免許証、自動車保険証明書など。
          60日以内に発行され、住所・氏名が明記されているもの。
         (3点以上の提示を求められる場合が多い)
  子どもの誕生日の証明:出生証明書やパスポート。
  予防接種証明書:予防接種を受けた日付が明記された証明書を
          ドクターから発行してもらえます。

カリフォルニア私立学校協会 California Association of Independent Schools
(818) 845-0800 www.caisca.org

 

教育プログラム

学校区、学校、学年によって内容やプロセスが異なる場合もあるので、詳細は通う学校に問い合わせましょう。
 
■ ESL English as a Second Language

母国語が英語でない生徒のためのプログラム。通常、家庭からの申告や担任からの紹介によって、学校側からESLを勧める手紙をもらいます。手紙がなくてもリクエストを出すことも可能。また逆に保護者が同意しない場合は受けなくてもよいです。生徒の英語力が基準レベルを満たすまで、外国語としての英語を教えることを専門としている教師から授業を受けることができます。

■ G.A.T.E. Gifted and Talented Education

5〜21歳までの、高度な教育目的を達成するために必要な能力、才能、可能性を持ち、特に適性のある優秀な生徒を対象にしたプログラム。5歳以下の幼児対象のプログラムがある学校区もあります。学校・教師からの推薦や希望者が申し込むことができますが、選考・審査の上、可否が決まります。特定の能力・才能だけでなく、全般的な学力や理解なども条件となっています。学校区によっては、マグネットプログラムの一部にGATE対象生徒で編成されるコースがあります。たいてい定員枠があり、競争率もかなり高いです。

Acceleration:上の学年への飛び級や上の学年の科目を取ること
Enrichment:学年・クラスは同じまま、専門教師による補習
Cluster:同じクラス内での、グループ分けによる授業
Special Day:短縮授業日に同分野の生徒が集められた授業
Part-Time Grouping:通常授業とは別の日に行われる補習授業
Independent Study:専門教師による特殊なコースの個人指導
Postsecondary:大学への飛び級やパートタイムでの受講
 
ロサンゼルス統一学校区(LAUSD) Gifted / Talented Program
(213) 241-6500

 

特殊教育・IEPプログラム Special Education / Individualized Education Program

障害を持つと判断された21歳以下の子どもは、個人に合わせた教育指導を無料で受けられます。自閉症や言語・学習障害などの発達障害、精神障害、聴覚・視覚障害、その他の身体障害をもつ子どもが対象。未就学年齢児対象のプログラムもあり、3歳までの子どもには早期介入プログラム(Early Intervention)があります。

■ IEPのプロセス

1. 学校区の特殊教育オフィスにコンタクト
学校・教師、医師からの紹介、また親自身が気になる点がある場合、まずは居住する学校区の特殊教育オフィスに査定の依頼・予約します。子どもが英語以外の言葉を話す場合、また当日通訳が必要な場合、書類に翻訳が必要な場合は事前に申告。(無料)
 
2. 査定・アセスメント(Evaluation/Assessment)
心理学者、スピーチセラピスト、検査師が検査各種(視力、聴力、身体能力など)、観察、問診を行います。保護者に対しても問診があるので、出生時や成長過程での特記事項や病歴、特に気になる状態や行動などをメモしておきましょう。
 
3. IEPミーティング
各専門家と保護者で査定の報告と今後のプログラム内容・方針の検討を行います。スケジュールや目標設定も決め、学校、クラスの選択から指導内容など、その子にベストな指導方針を決定。
 
4. レビュー
最低、年に1度、IEPミーティングを行うことが義務付けられています。状況に応じて緊急ミーティングもリクエストできますが、書面でリクエストする必要があります。 

ロサンゼルス統一学校区(LAUSD) Division of Special Education
(213) 241-6701
 

ホーム・スクール

カリフォルニア州ではホーム・スクール (Home Schooling) が法律上認められています。カリフォルニア州でホーム・スクールを合法的に行う方法は次のとおりです。

■ 家庭教師

保護者、または家庭教師はカリフォルニア州が定めた教育する子どもの学年に合った教員資格を保持していること。教育用語は英語、授業内容は公立校でカバーする科目と同様であること。授業時間は1年間で最低175日間、1日で8am~4pmの間の最低3時間。
 
■ 私立校

家庭を「私立校」として設立し、Private Affidavitや、その他の書類をState Superintendent of Public Instructionに提出します。州政府は私立校の教師に対し「教育する能力があること」しか求めておらず、特別な資格を持っている必要はありません。つまり、教員資格を持たない保護者でも子どもを家で教育できます。
 
■ Public School Independent Study Program:Public ISP

公立校に籍を置きながら、ホーム・スクールを可能にするプログラム。カバーする科目は公立校と同様で、契約書により最低限の要求事項が決められます。なお、学校区に所属するカリフォルニア州の教員資格を保持する人が全般監視をすることが義務付けられています。また、Public ISPを提供していない学校区もあり、この場合、プログラムを提供している学校区へのトランスファーを申請することもできますが、必ずしもトランスファーが認められるとは限りません。 

ホームスクール法律擁護協会(HSLDA) www.hslda.org


大学進学について

アメリカでは、日本の小学校から高校卒業に該当する12年間は義務教育で、公立学校へ通う場合には授業料は無料です。しかしアメリカの大学への進学は、日本の大学と比較すると授業料が高くなります。大学側では親の経済的負担を軽減し、成績や特殊な能力がある優秀な生徒を確保するため、学費や在学中の生活費の一部または全額を免除するプログラムを組んだりしているところもあります。さらに多種多様の奨学金制度もありますが、基本的にはアメリカ国籍の学生が優先されます。多くの州立大学では、州外や国外からの学生は、一般授業料とは別にOut of State Feeを払う必要があります。大学の授業料は年々上がっており、早めに準備しておく必要があるでしょう。​


日本の中学・高校への受験準備
日本へ帰国する子どもたちは、帰国子女向けの、国内の受験生とは異なる入学試験を受験するのが一般的で、日本の中学・高校の入学試験受験を目的とした塾では、帰国子女向け入学試験対策を目的とした学習指導を行なっています。

■ 国内受験生向け筆記試験

日本国内の受験生と同じ入試科目・問題を課される筆記試験で、国内の受験生と同じレベルの学力・知識を要求されます。
 
■ 帰国子女向け筆記試験

入学後、日本語での学校の授業のレベルについていける基礎的な力があるかどうかを見るための筆記試験。国語・英語・数学などの筆記試験が課されますが、国内生への試験内容より比較的易しい帰国生向けの試験内容が一般的です。また筆記試験を課さずに、現地校の成績・作文・面接だけで、入学者を決める帰国子女受け入れ校が多くあり、作文は学校によっては使用言語を自由に選択できるところもあります。
 

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